埼玉県は23日、新型コロナウイルスに感染した外国籍の40代男性が、加須市内の宿泊療養施設から無断で外出した後、東松山市内のホームセンターで店員に暴行したとして県警東松山署に逮捕されたと発表した。県は約6時間半、男性の不在に気付かなかったという。
県や捜査関係者によると、男性は今月15日に陽性が判明。無症状だが基礎疾患があったため翌日に入院し、20日に宿泊療養施設の「加須センターホテル」(加須市中央1丁目)に家族と入った。
22日午後3時ごろ、男性の複数の知人が車に乗り合わせてホテルの通用口に現れ、ルールに反して直接食事の差し入れを渡そうとして警備員と押し問答になった。その隙に男性はホテルを抜け出し、知人の車に乗って外出したとみられる。
男性は同日午後6時ごろ、暴行容疑で県警に現行犯逮捕された。県は、さらに3時間半が過ぎた午後9時半になって逮捕されたことを把握し、男性が部屋にいないことに初めて気づいたという。
県警は逮捕後に男性の感染を知り、関わった署員10人を自宅待機とした。県は男性が立ち寄った先や、接触した人の特定を進める。
大野元裕知事は記者団の取材に「極めて遺憾」と話し、施設の警備の強化や、宿泊療養施設への入所に関して知事に権限を与えるよう、法改正を国に求める考えを示した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル